プロが解説！初心者でも失敗しないホームページ制作会社の選び方

失敗しないための事前準備

ホームページ制作の依頼、もしくは打ち合わせ等を実施する前に以下の事前準備はやっておく必要があります。

上記に記載した事前準備を行うことは、ホームページ制作会社と打ち合わせで相互の認識を合わせるのに必要なことではありますが、自身の考えを整理するという意味でもやっておくと思い描いたホームページを手にすることができます。

次章では、項目ごとに事前準備の内容を記載しているので、ぜひチェックしてみてください。

ホームページ制作の目的を設定

ホームページ制作をする目的を明確にすることが重要です。

設定することで、必要な機能やデザイン、コンテンツが明確になります。

もし、設定せずに制作を進めてしまうとホームページが効果的に機能せず、訪問者の興味を引くことができません。

例えば、目的が「商品の販売促進」であれば、ホームページのデザインは商品の魅力を引き立てるようなデザインにする必要があります。

また、コンテンツは商品の特徴や利点など分かりやすく伝えるように設計する必要があります。

このように、目的を設定することで、ユーザー体験を向上させ、期待する成果を得ることができます。

ターゲットの明確化

ホームページを誰に向けて制作するのかを明確にすることが重要です。

ターゲットを特定することで、より効果的なコンテンツやデザインを構築することができます。

逆にターゲットを特定せず制作を進めてしまうと、ホームページのメッセージ性がぼやけてしまい、訪問者へ訴求力が失われてしまいます。

例えば、ターゲットが「若年層のアーティスト」であれば、カラフルでクリエイティブなデザインや、アーティストの作品を紹介するコンテンツを重視します。

一方で、「ビジネス向けのサービス」をターゲットにする場合は、シンプルでビジネスライクなデザインや、サービスの特長を強調したコンテンツを重視します。

このように、ターゲットを明確にすることで、訪問者のニーズに合わせたサービスを提供することができます。

参考サイトをリストアップ

他のサイトを参考にすることで、自社のホームページのイメージや要望を明確にすることができます。

リサーチすると自社のホームページに取り入れたい機能やデザインの傾向などを把握することができます。

有名企業や競合他社のホームページをリサーチし、デザインやナビゲーション、コンテンツの構成などの分析を行います。また、同業種や類似業界のホームページも参考にすることで、最新のトレンドやベストプラクティスを把握することができます。

このような、調査/分析を行うことで自社のホームページの品質向上につながります。

ホームページ制作の予算を設定

ホームページを制作するには予算が必要です。

事前に予算を設定することで、適切な制作会社を選びやすくなります。

予算を設定せずに制作を進めてしまうと、後々追加料金が発生したり、予想外のコストがかかったりする可能性があります。

例えば、制作会社によって異なりますが、小規模なホームページであれば20~50万円程度の予算で製作することができ、大規模なECサイトやカスタム機能を要求する場合は100万円以上の予算が必要となることもあります。

このように、予算を明確にすることで、無駄なく効率的に制作を進めることができます。

ホームページの公開日の決定

ホームページの公開日を決定することは、制作スケジュールを立てる上で重要です。

公開日を設定することで、制作会社とのスケジュール調整がしやすくなります。

公開日を決定せずに制作を進めてしまうと、制作期間が延長されたり、タイミングに余裕がなくなったりする可能性もあります。公開日は、ホームページの目的やプロジェクトの状況によって異なります。

例えば、季節やイベントに合わせたキャンペーンサイトであれば、公開日をイベント開始日の数週間前に設定することが一般的です。

したがって、公開日を決定することでスムーズな制作プロセスを確保することができます。

ホームページ制作会社の選び方で失敗した事例

ホームページ制作会社を選ぶ前に、他社で失敗した事例などを知っておくことは重要です。

ホームページ製作会社選びで失敗した事例

これらの事例を事前に把握し、適切な対策を取ることができるので失敗を避けることができます。

次章では、それぞれの失敗事例を記載しているので、確認してみてください。

修正対応に回数制限がある

修正対応に関する契約内容を確認することが重要です。

制限がある場合、追加の修正が発生した際に追加料金が発生する可能性があります。

もし、修正回数に制限があると完成までに要望を反映させきれず、満足のいくホームページが制作できないケースも考えられます。また、追加料金が発生する制限付きの修正対応は、予算を超過させるリスクもあります。

失敗事例①

とあるA会社がホームページ制作会社との契約を行う際に、修正対応に関する明確な契約条件を確認せずに契約を締結してしまいました。後から修正回数に制限があることが発覚しました。

実際に製作後、デザインや機能など要望に伴う修正が発生してしまい、修正回数の制限内に収まりませんでした。

結果的に追加料金が発生し予算オーバーとなってしまったケースがございます。

制作したホームページを自身で修正ができない

制作後のメンテナンスや修正作業が自社で行えるかどうかも重要なポイントです。

修正ができない場合、迅速な対応や柔軟性が損なわれる可能性があります。

また、制作後の修正や更新作業を自社で行えるかどうかは、ホームページの運用面で大きな影響を与えます。外部に依存せず自社で管理できることは、コスト削減や運用効率化につながります。

失敗事例②

とあるB会社のホームページのレイアウトが崩れてしまうという事象が発生しました。

レイアウト修正をすることになりました。

しかし、ホームページは制作会社独自のCMS（コンテンツ管理システム）を使用していたので、自社での修正や更新ができない仕様でした。

そのため、毎回制作会社に修正を依頼する必要があり、見積もりを出したところ想定以上の費用がかかってしまう結果になったのでレイアウトが崩れたままにすることにしたというケースがございます。

ホームページデザインが想定と違う

デザインのイメージを明確に伝えることが重要です。

想定したデザインと異なる成果物が納品されると、満足のいくホームページが制作されない可能性があります。

デザインはホームページのブランディングに大きな影響を与えます。想定と異なるデザインは、企業イメージやコンセプトを伝えきれず、訪問者の興味を引くことができません。

失敗事例③

とあるC会社はホームページを制作会社に依頼した際に、イメージやコンセプトを詳細に伝えたました。ですが、想定とは異なるデザインが納品されたというケースがあります。

色やレイアウト、フォントなどの細かな部分で想定外の差異があり、ブランドイメージが損なわれる結果となりました。

ホームページ制作を選ぶ上で確認すべきポイント

ホームページ制作会社を選ぶ上で確認すべきポイントを以下の依頼の流れに沿って紹介していきます。

上記のように複数のポイントを確認することが重要です。

これらのポイントを慎重に検討した上で、適切な制作会社を選ばなければ円滑なプロジェクト進行が難しくなり、満足度の高いサイトが納品されることはないでしょう。

次章では、項目ごとに確認ポイントを記載しているので、ぜひチェックしてみてください。

概算と見積もり

概算と見積もりを比較検討することが重要です。

概算ではなく、具体的な見積もりを取得することで、予算内での制作を確保することができます。

概算では不確実な部分が多く、実際の制作費用が予想以上にかかるケースもあります。なので、見積もりを取得することで、具体的な作業内容や費用を把握することができます。

例えば、制作会社Aからの概算では30万円程度と提示されましたが、制作会社Bからの見積もりでは具体的な作業内容と費用が明示され、25万円での制作が可能という具体的な情報が得られました。

このように、見積もりを取得することで、予算内での制作を実現できる可能性が高まります。

打ち合わせ頻度

ホームページ制作の進行管理において、打ち合わせ頻度は重要な要素です。

適切な頻度での打ち合わせを行うことで、制作の進捗状況や要望の共有がスムーズに行えます。

もしも、打ち合わせの頻繁が多すぎると制作プロセスが遅延し、逆に打ち合わせが少ないと要望や修正箇所が漏れる可能性があります。

例えば、制作会社との契約時に週1回の打ち合わせが行われることを確認しました。実際に週1回の打ち合わせを行なった結果、制作の進捗状況や修正要望を確実に共有することができたので円滑な制作プロセスを実現しました。

このように、適切な頻度での打ち合わせを行うことで、円滑なコミュニケーションを確保し、満足度の高いホームページを制作することができます。

制作会社の体制

製作会社の体制は、制作品質やサポート体制に直結します。

従業員のスキルや経験、業務の体制を確認することで、信頼性の高い制作会社を選ぶことができます。

体制が整っていない制作会社では、制作の品質や納期に問題が生じる可能性があります。一方で、経験豊富なスタッフや適切な業務体制が整っている会社は、高品質なホームページを制作し、円滑なプロジェクト進行を実現できます。

確認の方法として、制作会社のWebサイトや資料から、スタッフの経歴や実績、業務の体制などを確認することが可能です。

納期

納期は、企業のスケジュールや目標達成に直結する重要な要素です。

制作会社との納期の調整や確認を行うことで、予定通りの制作を実現することができます。

納期が遅延すると、企業のビジネス展開やプロモーションの計画が妨げられる可能性があります。ホームページは企業のスケジュールや目標達成するのに重要なものなので必ず納期を守れるのか確認する必要があります。

運用サポート体制

運用サポート体制は、制作会社の信頼性や付加価値を評価する上で重要な要素です。

適切なサポート体制を持つ会社を選ぶことで、安心してホームページを運用することができます。

運用中にトラブルや修正が発生した際、迅速かつ適切な対応が必要です。

運用サポート体制が整っていない場合、問題解決が遅れるというような事象が発生する可能性があります。

制作会社との契約時に、ホームページ制作後も定期的なメンテナンスや問題解決に対応するサポート体制については必ず確認しましょう。

ホームページ制作会社を選ぶときの重要事項

ホームページ制作会社を選ぶ上で重要事項は以下の通りです。

上記で記載した項目はホームページを運用する上で重要な事項となります。

これらの要素を十分に検討することでホームページ運営を円滑に進めることが可能となります。

次章では、項目ごとに重要事項を記載しているので、ぜひチェックしてみてください。

ホームページの維持費、管理費

制作後の維持費や管理費も考慮することが重要です。

維持費用や管理費が予算内に収まるかどうかを確認することで、長期的な運営計画を立てることができます。

これらの費用が予算外になってしまうと、運営費用がかさんでしまい、企業の経営に負担をかける可能性があります。

例えば、制作会社Aは、維持費用に関する詳細な見積もりを提供し、1年間のドメイン料金とホスティング料金が合計で20,000円であることを明示しています。

一方で、制作会社Bは維持費用に関する説明が不十分であり、実際の費用が不明瞭であるため、運営計画を立てる上で不安が残ります。

したがって、制作後の維持費や管理費がとても重要になるので製作会社を選ぶポイントとなります。

維持費	管理費
ドメイン費用	バグ対応費用
レンタルサーバー費用	セキュリティ対策費用
SSL費用	アップデート費用

サポートやアフタフォロー

サポートやアフターフォロー体制も重要なポイントです。

制作後のトラブルや修正が発生した際に迅速かつ適切な対応ができるかどうかを確認する必要があります。

ホームページは常に最新の情報やセキュリティ対策が求められます。制作会社が適切なサポートやアフターフォローを提供していない場合、問題解決に時間がかかり、企業の信頼性やビジネスの継続性に影響を与える可能性があります。

例えば、制作会社Aは制作後も定期的なメンテナンスや問題解決に迅速に対応するサポート体制を持っており、24時間365日の電話サポートを提供しています。

一方で、制作会社Bはアフターフォローに関する情報が不明瞭であり、問題が発生した際の対応に不安が残ります。

サポートやアフターフォロー体制については製作会社を選ぶポイントとなります。

円滑なコミュニケーション

ホームページ制作プロジェクトの成功には、円滑なコミュニケーションが欠かせません。

コミュニケーションが円滑でないと、要望が伝わらず、制作の方向性がずれる可能性があります。

したがって、適切なコミュニケーションが取れる制作会社を選ぶことで、期待する成果物を実現し、時間やコストを節約することができます。

例えば、制作会社Aはプロジェクト管理ツールを活用し、定期的な進捗報告や要望の共有を行っています。また、担当者との連絡手段も柔軟であり、電話やメールだけでなく、チャットツールやビデオ会議など様々な方法でコミュニケーションが取れます。

これに対し、制作会社Bはコミュニケーション手段がメールと月1回のミーティングだけと限られており、要望の共有やプロジェクトの進行管理が行えず、期待するホームページが製作されない可能性があります。

したがって、円滑なコミュニケーションを取れる製作会社を選ぶのは重要なポイントとなります。

ホームページ編集の可否

制作したホームページを自ら編集できるかどうかも確認しましょう。

ホームページは制作したら完了という訳ではありません。

自社のホームページを成長させる必要があるので、ブログの投稿やコンテンツの更新が必須となります。

ブログの投稿

ブログの投稿はSEO対策や情報発信などユーザーとの関係性を深める上で必須となります。

ホームページにブログ機能を設置し、定期的なブログ投稿を行う必要があります。

まずは、制作会社がブログ投稿の機能や設定を提供しているかどうかを確認しましょう。

また、ブログの投稿を制作会社などに依頼すると別途費用がかかったり、投稿までに時間がかかったりなどホームページ運営をする上で弊害が発生する可能性もあります。

したがって、自分たちでブログを投稿するもしくはSEO対策専門家にブログ投稿を依頼した方が費用的にも抑えられることもあるので自らブログ投稿も可能なのかを確認しておきましょう。

制作したホームページ編集を他社へ依頼

他社への編集依頼が可能かどうかを確認することも重要です。

万が一制作会社との契約を解除する場合など編集作業を別の会社に委託したい場合に備えて、ホームページの管理方法を確認することが必要です。

編集や運用は長期間にわたる作業なので、制作会社との関係性が変化した場合に自社での編集や運用が難しいと他社に編集作業を委託する可能性はあります。なので、事前に確認しておくことが重要です。

実例して、とある会社が制作会社Aはホームページ制作を依頼して自社のホームページを持つことになりました。

ですが、製作会社との関係が悪化し、契約を解除することになりました。

他の会社にホームページの管理を依頼しようと思ったのですが現在のホームページを他社に移行することが難しく、移行を断念することになり、新たにホームページを製作することになりました。

このような無駄な製作費用を出さないためにも他社への編集依頼が可能かどうかを確認することはとても重要です。

まとめ

ホームページ制作会社を選ぶ際には、様々な要素を検討する必要があります。

以下は、ホームページ制作会社を選ぶ際の重要なポイントです。

1. 予算と見積もりの比較

制作費用や維持費、管理費、追加オプションの費用など、全体的な予算を把握し、複数の制作会社から見積もりを取り比較検討します。

2. サポート体制

制作後のサポートやアフターフォローが重要です。障害や問題が発生した際に迅速な対応をしてくれる制作会社を選びましょう。

3. コミュニケーションの円滑性

制作会社とのコミュニケーションが円滑であるかどうかを確認します。要望やフィードバックを正確に伝えられる環境が整っているかを重視しましょう。

4. 編集や更新の柔軟性

制作したホームページの編集や更新が必要な場合、制作会社がどのようなサポートを提供しているかを確認します。特に、他社への編集依頼が可能かどうかも重要です。

これらのポイントを踏まえて、自社のニーズや予算に合ったホームページ制作会社を選ぶことが重要です。

しかしこのようなポイントを踏まえたとしても、IT専門家である制作会社とミーティングをすれば丸めこまれたり、重要ポイントが抜けたりすることもあると思います。

そうしたことを未然に防ぐためにも、自社側でITの知見がある方を事前に用意して制作会社とのミーティングに参加するのも一つの手段です。